アルミ素材にこだわる理由

当社がアルミ素材にこだわる理由

数ある金属類の中から、当社が選んだ素材はアルミニウム。社歴とともにある加工技術の蓄積はもちろん、軽くて強度があり日常使いの製品として優れていることに加え、リサイクル効率の良さも大きな条件のひとつであると考えています。

アルミニウムはリサイクルの優等生

世間にアルミニウム(以下アルミ)を使った製品が多くあるのは「強度がある」「金属としては軽い」「熱を放出しやすい」「加工しやすい」「腐食しづらい」などの利点があるからですが、実は大きな理由の一つとして「リサイクルのしやすさ」があるのです。
この「リサイクルのしやすさ」という点で最も優れているのは金なのです。金は高価で散逸することもなく、リサイクルコストもペイできるのでほぼ100%近くがリサイクルされている素材なのです。金が「リサイクルの王様」だとしたら「リサイクルの優等生」と呼ばれているのはアルミであり、一見リサイクルしづらいアルミ缶の場合でも93.4%(2009年アルミ缶リサイクル協会調べ)という高い数値を誇っています。
アルミは原料のボーキサイトを処理し電気分解で作るのですが、その時に大量の電気を使用するのでエコロジーに反する素材と思われがちです。ところが一旦アルミになってしまえば、腐食するのは表面だけで約660度という金属としては低い温度で溶解でき、新しい製品へと生まれ変わることができるのです。また、エネルギーコストもボーキサイトから作る3%ほどしか必要なく、アルミ合金のリサイクルでも半分以下だと言われています。

ほとんど燃やしてしまう廃プラスティック

プラスティックも約85%(2008年プラスティック処理推進協会調べ)の高い回収率がある素材ですが、アルミとは内容が大きく異なります。アルミ素材の場合、アルミ缶からアルミ缶に生まれ変わる、いわゆる水平リサイクル率は62.5%もありますが、プラスティックの場合は「マテリアルリサイクル」「ケミカルリサイクル」「サーマルリサイクル」の3つの方法があり、これらを合計して約72%のリサイクル率とされています。マテリアルリサイクルは再びプラスティック原料や製品となるものですが、サーマルリサイクルは燃料として燃やしてしまうもので、熱を回収しているのでリサイクルとされているものです。ケミカルリサイクルは、プラスティックに化学処理を施し高炉などの還元剤として使うもので、結局は燃やしてしまうことに変わりありません。
つまり、私たちの常識的な感覚によるリサイクルはマテリアルリサイクルのみであり、それは28.2%に過ぎず、残りの7割近くが燃料として使われてしまいます。さらにマテリアルリサイクルにした再プラスティック原料のうちで商品価値があるのは50%となり、残りの半分は廃棄物となってしまいます。これをリサイクルと呼ぶには、非常に抵抗感があると思います。

当社がアルミという素材を選んだのは、単に環境面からの観点ではなく、さまざまな視点からリサイクルを考え、可能な限り資源を存続させたいという意志であるとともに、素材として多用される木材の伐採など、環境破壊にも不条理を覚えたからに他なりません。
アルミ製品メーカーとしては「コスト」「納期」「高品質」を常に心がけなければならないのですが、私たちが考えるエコロジー精神が製品を通じてユーザーや消費者に少しでも伝われば、当社の存在意義がより強くなると思っております。

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